さくら観光が危ないと言われる理由と口コミ

さくら観光

出典:さくら観光

株式会社さくら観光は、福島県白河市に本社を置く旅行会社で、株式会社桜交通の子会社である。

1986年(昭和61年)に設立され、事業内容としては、国内旅行取扱(団体旅行、募集型企画旅行)および海外手配旅行取扱である。

さくら観光の親会社である桜交通が運行する「さくら高速バス」は、長距離移動の手段として、旅行、ビジネス、帰省、イベントなど様々なニーズに応えられる幅広い路線展開を売りとしている。

圧倒的な安さと快適さで、コスパが良いと人気がある一方、評判や口コミなどの情報を検索すると、なぜか『危ない』というワードが出てくる。

その背景にどういった理由があるのか探ってみると、過去の高速バス事業全体を取り巻く状況も大きく関係していることがわかる。

スポンサーリンク

さくら観光が危ないと言われる理由

①重大な違反

国土交通省は2012年7月、重大な違反が発覚したものの、高速ツアーバスの運行を続ける26社を公表した。その中にさくら観光の名前もあった。

過去のそのような情報があることから、高速バスの利用者がバス会社を選ぶ際の基準として安全面を第一に考える場合、名前のあがっていたさくら観光についても「危ない」と認識されるだろう。

国土交通省がそのような重大な違反があるバス会社を公表することとなった背景として、2012年4月に起こった関越自動車道で発生した高速ツアーバスの事故が関係している。

2010年頃から都市間ツアーバスは過当競争となり、立場の強い旅行会社がコスト削減を強要し、安全対策がおろそかになっているとの指摘が、バス関係者から上がっていた。

乗務距離が運転手1人当たりの上限である670kmを超過していたことも判明しており、総務省でも、2010年に国土交通省に指導を徹底するよう勧告がなされていた。

2012年の事故を契機に、安全確保の対策として高速ツアーバスは廃止され、高速乗合バスに集約されることとなった。

②安過ぎて怖い

さくら高速バスは、価格の安さから「安すぎる」と感じる利用者もいるほどだ。

しかも「安かろう悪かろう」ではなく乗り心地やサービスも良く、なぜこれほど安くできるのか、大丈夫だろうかと逆に不安になるという声がある。

価格を安く抑えられる理由として、以前はさくら観光が企画し、ツアーバス(企画旅行形態)として運行していたため、経路・料金等で柔軟な設定ができ、運賃も競合する高速路線バスと比べて割安に設定できたということだ。

バス制度の変更により、さくら観光が企画するツアーバスから、現在は桜交通及び、株式会社 ATLINER(前株式会社インフォマティック)が運行する高速乗合バスに移行している。

③乗務員の覚せい剤所持による逮捕

2014年、さくら交通の関連グループ会社である株式会社インフォマティック(2017年に社名変更し現在は株式会社AT LINER)に所属する乗務員が覚せい剤所持により逮捕されたことがある。

さくら観光は「さくら高速バスをご利用のお客様へ(結果報告)」として文書を発表し、事業者全員を対象として薬物検査を行った結果、全員陰性との結果を報告した。

今後は事業者全員を対象とした教育の徹底、抜き打ちによる薬物検査等を実施するとした。

高速バスの乗務員が覚せい剤で逮捕されていたという事実はとても衝撃的である。

④乗務員がスマートフォンの操作

桜交通のHPからの情報によると、2023年に桜交通の運転士が乗務中にスマートフォンの操作をしていたことが、利用者の指摘で判明したということだ。

社内規定によると、乗務中のスマートフォンなどの操作は禁止しており、ルールの再徹底の指導をしていくとのことである。

バス乗務員のスマートフォンの操作による事故の報道が多数あることから、利用者としては不安になってしまうだろう。

⑤情報の流出

2010年8月、さくら観光は韓国から何者かの不正アクセスを受け、インターネット予約サイトから顧客の個人情報(クレジットカード情報や銀行口座番号などを含む)およそ17万件が流出した。

さくら観光は、再発防止としてセキュリティ専門会社の指導を受け、情報セキュリティ体制及びシステムの強化をはかり再発防止に取り組んでいるとのことだ。

さくら観光の高速バスに関する口コミ

車内は清潔感があり快適でした。

安さからは想像もしていなかった設備に大満足。

運転が丁寧だった。

クーポンやオプションプランなどのサービスが充実している。

乗り心地の評判はバスの運転手によって差があるようだが、価格の安さはもちろん、充実したサービスや、設備の快適さを評価している口コミも多く、現在では安心して乗れる高速バスとなっているようだ。

まとめ

仕事や旅行で頻繁に長距離を移動する人にとって、価格の安さを重要視する場合、クーポンなどを利用することでさらに費用を抑えられるさくら観光の高速バスは、新幹線などよりもメリットが多いといえるだろう。

しかしながら高速バスを選ぶ際は、価格が安いことも重要だが、安全性を第一に選びたいところだ。

高速バスの過去の傷ましい悲惨な事故があったことから、さくら観光も安全への取り組みに力を入れていることがわかる。

「安全はすべてに優先する」という安全基本方針 からも、その姿勢は十分に伝わってくる。