紅豆杉が怪しいと言われる理由まとめ

紅豆杉

出典:白豆杉公式サイト|白豆杉の国内唯一の輸入製造販売元である株式会社紅豆杉の公式サイト

紅豆杉(こうとうすぎ)とは中国雲南省に生えるイチイ科の樹木。

その紅豆杉から抽出された物質を原料にしたお茶やエキス粒などの健康食品が日本でも長年販売されてきた。

ただ、その歴史は2023年の10月で終わりを告げた。そのあたりの事情も踏まえながら考察していきたい。

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紅豆杉が怪しいと言われる理由

紅豆杉の効果とは

紅豆杉は、「がんに効く」「リウマチ、糖尿病、高血圧に効果がある」などということで注目されていた。活性酸素除去作用や抗腫瘍効果が報告されているという。

実際に、進行期や再発のがん患者の方に投与し良好な経過を示したというデータも発表されているし、国立岐阜大学には紅豆杉の研究室もある。お茶などを愛飲していた人もいただろう。

紅豆杉の食薬区分が変わってしまった

2022年に、【紅豆杉を医薬品として規制する】旨を厚生労働省が決定した。これにより、紅豆杉を原材料にした健康食品の販売ができないことになってしまったのだ。

詳しくは、紅豆杉に含まれる「パクリタキセル」が医薬品として使用されている成分であることが確認されたので、「医薬品(医薬品リスト)」指定を受けることになったのが理由だ。

このパクリタキセルが毒性を持つ、と食薬区分を審議する有識者らのグループが指摘したことからこの問題が始まっている。

ちなみにこのパクリタキセルを有効成分とした医薬品は抗がん剤のひとつとして使われている。非常に強い成分ということだろう。

なので、もう紅豆杉の健康食品を買うことはできない。メルカリなどで昔買ったものを販売している人はいたが、すでに生産はされておらず、限りがあるので出続けることはないだろう。偽物には注意したいところだ。

そして、紅豆杉ではなく白豆杉が登場

そして今は、紅豆杉ではなく白豆杉(はくとうすぎ)が販売されている。中国、雲南省から独占的に輸入して健康食品を製造していた株式会社紅豆杉のホームページを見ると、トップに出てくるのは白豆杉だ。

商品が変わっているが、大丈夫なのだろうか。白豆杉にも効能はあるのか。株式会社紅豆杉のページにはこう書かれている。

2022年10月まで「白豆杉」は「雲南紅豆杉」の別名で同じ植物として扱われてきました。 しかし近年の植物学研究でこれらは違う植物であるという学説が主流になりましたので、 (株)紅豆杉は、日本唯一の輸入製造元として、白豆杉心材を主原料とした「白豆杉エキス粒」を商品化いたしました。

引用元:白豆杉とは | 白豆杉の国内唯一の輸入製造販売元である株式会社紅豆杉の公式サイト

同じ植物として扱われてきたが、違うという学説が主流になったので、紅豆杉と同じ白豆杉を販売しますということだが…わかるようでいまひとつわからない。とんちのような話である。

毒性があるとされる、と規制されたのにまた同じ(とされる)ものを販売してよいのかには単純に疑問を感じる。

そもそも紅豆杉に副作用などはなかったのか

以前販売されていたお茶の口コミを見ると、【好転反応がある】というものが。だるくなったり、一時的に悪くなったようにみえる状態だ。

この好転反応という文言に怪しさを感じる人も多いと思う。好転だと思い込んでいたが、ただ調子が悪くなっているだけということもあるからだ。

筆者も病院で処方された漢方を飲んで体調を崩し、やめたら治ったということがあった。それが好転であるかどうかは、確実なことが言えないのである。

まとめ

今は白豆杉の製品しか購入できないが、価格は6粒×30袋で27,500円だ。決して安いものではない。効果は、紅豆杉とは異なるのだろうか?まだ販売して間もないので口コミは見つけられなかった。

万病にきく健康食品。紅豆杉から白豆杉へ。不透明な部分が怪しいという疑惑を生んでいるのかもしれない。

高価なものでもそれに見合う効果が感じられれば問題ないと筆者は考える。だが、効果があるはずだと思い込んだり過度に期待することは危険である。自分も、その辺を見極められるように注意したい。